『もし日本がダメになった時、世界の様相が変わる』
~天上界より~
遺伝子の記憶の彼方には、とある場所がある。それは光の溜まり場のような場所。
光が眩しいとは感じることも無く当たり前だった、深く遠い忘れた光の源泉から、
この地球文明の原野に「日本」という地が放たれた。光の記憶を辿る場所として。
光を降ろす核なる場所。他の場所が荒れたとしても荒れ果てることの無きように。
世界中どこに居ても、その呼吸で、遺伝子の記憶の彼方の光と繋がり易いように。
それが設置されて来た。しかしその機能が失われるなら世界は新規出直しに戻る。
各々が何を選ぶのか、集合意識としてはどうなのか。臨界点・瀬戸際が近付いた。
数百年単位で変化する文明の切れ目、新しい文明。それは新規出直しとは言えぬ。
旧時代の不思議な遺物が発見される、そんなヒントも残らない出直しも有り得る。
緩やかな分岐であれば、ある時ふいに知らぬ間に別れ、知らぬ間に誰かと出会う。
激しい分岐なら大きな括りで二手に別れ、時代を進む側と一旦閉じる側に分れる。
閉じた場合にはそれまでの記憶は消失し、新たに意識の経験を始めることになる。
激しい分岐が起こらないためには、この地球文明の原野に置かれた日本の住人と、
日本に関わる全ての者達、また例え旅行者であっても重要な役目にある人々皆が、
日々何を思考し何を選択して生きているのか。光を降ろすような生き方か、否か。
もし日本がダメになり光を降ろせなくなったなら、世界の様相は一変するだろう。
上下関係なく日本に纏わる一人一人が、重要な立ち位置にあると言えるのである。
卵の中にも核があるように。地球文明の中にも核となる場所が存在するのである。