『~さも当たり前のように奪う命~』
この世に生きて、生存しているだけで、
例えば何かを身に纏う、それだけでも、
もしもそれが絹ならば、蚕の皆さまの、
生きたままの命を奪って作られたもの。
そのように私達の世界は作られていて、
まるで、自由にして良いというように、
目の前の自然を縦横無尽に奪いつくす。
痛みある生物の死も、感じないように。
感謝すらも忘れながら、享受して来た。
しかしやがて、文化も手放す時が来る。
文明の果ては、どこまで行くのだろう。
私達の時代は、いつまで続くのだろう。
何が必要で、何が不必要なのだろうか。
白と黒のドレスを召された気高い精霊。
蚕さま方の死の苦しみを和らげる方が、
人の世の感謝の無さを、嘆かれている。
さも当たり前のように奪う命の多さに
感謝もせず、負担を減らそうともせず、
人の世が平定されるはずが無いものを。
私達は何も知らなくても問われている。
今後どのような文明にして行くのかと。
自然界の皆さまが限界に来ておられる。
自然界との共栄を目指せる人の社会へ。
その決断が出来た人と、子孫の時代へ。
近い将来、文明の変換が行われるのだ。